人生の大切なことと料理は砂場で学べ。
2005-04-11 Mon 23:22

用意するもの
ふるい(プラスティック製の目の粗いものでO.K.)
スコップ(衣食ごて程度のサイズで十分)
バケツ(子供が持ち歩いてサマになるくらいのサイズ)
砂(深く掘ってちょっと湿った黒めのものと、乾燥し、さらさらした白めの砂の両方あるとベター)
好みの草花少々あるいはたっぷり好きなだけ(草むしりじゃないんだから、適度にそこんとこ夜露死苦)

つくり方
1:黒い砂をふるいに詰めます。できるだけみっしりと隙間無く。ほどよく固めます。
2:均しておいた土台(砂場の砂の上でも結構ですし、木片等そのあたりに転がっているものを用意しても構いません)に、なるべく中身をこぼさないようにしてひっくり返します。
3:粉砂糖を振りかける要領で一握り程度の白砂をかけましょう。この時、ふるいをつかっても結構ですし、手でアバウトに振りかけるのもよいでしょう。
4:仕上げのデコレイションはお好きな草花で。自ずと季節感が滲み出るところがまたヨロシイ。秋ならば松ぼっくり、春ならば蒲公英や桜の花弁、エノコログサのような雑草も味わいがありますし、松葉で立体感あるデザインもまた一興。イヌタデやアカツメクサで彩りを添えても綺麗です。
5:お好みで、数段重ねのデコレイション・ケエキを作ることの可能です。土台になる部分よりも小さいサイズのバケツやコップ等であなたなりのアレンジをお楽しみ下さい。


……実際に、小学校1年生くらいの時につくって遊んでた。こういうの。その頃の私は小学校校庭にある砂場の女王(……歌舞伎町、に君臨できる器はなかったのよ!)であった。支配していた、と言ってもいい。クラスメイト十数人(すげえな…ちょっとした…何? かつて言うところのちーまーとかちっさい規模のゾクくらいの規模??)で陣取っていた。で、思い思いに砂場で何だかんだつくって遊んでいたのであるが、当時在籍していた小学校は男女の違いなくあらゆる遊びに興じていて、そこがとても楽しかった。男の子も女の子も関係なく、「ケエキ」づくりに勤しむ子もいれば、山をつくってトンネル貫通式を行う子もいて、各々楽しんでいた(たった1年で転校するハメになったのだが、転校先の小学校は田舎の故なのか、小2にしてすでに妙に男女の違いを必要以上に意識する子が多い薄気味悪いガッコウで、私は馴染むのにかなり苦労した。「一緒に遊んで楽しい」ことを、やれ男子だから女子だから、とコロニィをつくっては互いを忌避し合うというのは何から生まれてきたのだ。色気づいてんじゃねえよ、と7歳当時から気持ち悪くてしょうがなかった)。思えばあの頃がいちばん「アウトドア」ライフ(ははは)を満喫していたやも知れぬ。

まさかねえ。そういうのを「レシピ集」としてまとめて、本にして出してくれる酔狂で粋なひとがいるとは思ってもみなかった。
Mud Pies and Other Recipes: A Cookbook for Dolls
Marjorie Winslow Erik Blegvad
0802774873

題して「泥のパイとその他のレシピ:お人形のための料理読本」とでもいったところでしょうか(某「英辞郎」では「泥饅頭」というスバラシ過ぎな訳を提示してくれたのですが、パイを饅頭と同等のモノと思ったことがないので素直に「泥のパイ」、とさせていただきました)。
アイディアというか着想というか、もうそれだけで買い。要は、私たちが子供の頃あれこれ泥んこ遊びして楽しんでいたその中でも「料理」に見立てて色んなものをつくっていた、そこに焦点を当てて「レシピ集」にしちゃった、のだ。しかも、大まじめに。けれど、ユウモアも添えて。
何と "Appetizers" (前菜)から始まるのよ!(笑)なので、当然の如く、スウプにサラダと続き、メイン・ディッシュ、スウィーツに飲み物、オススメのメニュ(出てきた「料理」の組み合わせというかコオス設定。季節感やイヴェントに合わせた素敵なチョイス)、なんてのまである(感動した・笑)。人形をお客様に見立てたごっこ遊びに「役立てる」素晴らしく実用的な本、に仕上がっているのです。材料は買うものではなく、拾ってきたり見つけてくるもので。

世にゴマンとある料理本の上質なパロディにして、読んで楽しい可愛らしいアイディア集であると同時に、「実用書」として存在しているというこの素晴らしさ♪ 英語も極端には難しくはないので、子供の頃を懐かしみつつ読んでみるのもいいかもしれない。あるいはお子さんのいらっしゃる方なら早速一緒に「お客様」をお招きして腕を振るうのもいい。材料も洗練されたものが吟味されておりますので、おそらく「お客様」もお喜びになるかと。あとは作り手の腕次第〜。

本文は簡潔な文章によるレシピと、味わいのある線画(モノクロ)で構成されており、可愛らしい仕上がりになってます。

やれ抗菌だ清潔だ衛生だ、やれ公共のものには何が混ざっているかわかったものじゃない、と一時期妙に公園なんかにある砂場が遠ざけられた頃があったけれども、……子供から「大切な場所」を奪っちゃいけないねえ。人生の大切なことは砂場で学べるらしいんだから、もっと大事にしないと。

私が学んだことと言えば。「好きな友達と一緒に遊ぶのは楽しいよ」ってことと、「楽しく遊びたいと思うなら、親しい間柄であってもそうでなくても、ある程度のルールと礼儀が必要だ」ってことだろうか。役に立ってるかって? ……ははは、そりゃ愚問だ。

お洗濯は大変かと思うけど、たまには思いっきり泥んこ遊び、させてあげて下さいな、世のお母様方。電気がなけりゃ動かないTVやゲエムのハードがなくたって、アイディア次第で色んな「楽しい」がこの世にはまだあるんだってのが、……伝わることもある「かも」しれないですから。「かも」ね、「かも」。「絶対」とは言わない。でも、そこから「絶対」と言えるほど大切なものを得る子は多分居るのだ。

砂場遊びセットと一緒にプレゼントしたいなあ。私に英語が理解できる、可愛くてしょーがないと思える子供の知り合いが居れば、だけど(友人の子供は今「人工の天然」に夢中なのよう。そう、その名もムシ○ング〜。友人宅は今人工の甲虫軍団に占領されているらしい。……が、頑張れ友人……。ハンパない投資額と、好きとは言えないムシに囲まれる生活に耐えてくれ)。
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