冷めぬ熱、覚めぬ夢。

さあ、ホーム・パーティを開こう。

プレイフルキッチン―ホームパーティーレシピブック
森田 美樹 Bob Foundation
4939102890

「プレイフルキッチン」というからてっきり単純に料理のレシピ本で、どのあたりが「プレイフル」なのかしら、と思っていたらサブ・タイトルに「ホームパーティーレシピブック」と。後者では捻りがないけれど、前者では真意というか本来の内容が伝わってこないような…と思わないでもない。パーティを開く側に立って楽しむことに主眼を置いた、のかな?

そういう訳で、そういう本です(をい!)。
装訂がまず「プチグラ」らしい「ちょっとフツウじゃない」出来で、嬉しくなる。写真で見るとカヴァなし!? と思ってしまいがちなのだけれど、ちゃんとカヴァ、ついてます。変則的なカタチをしている、ナイフとフォークとが描かれた部分、コレがカヴァ。ちょっとレトロなカンジで可愛い。……と思っていたら、中の写真がまたいいのだった。70年代あたりに出されたレシピ本の写真の雰囲気を持った写りで、でもちゃんと「今」のセンスで撮られている。おしゃれです。
気軽なホーム・パーティを楽しむための極意(といってもさほど気負ったものではなく、常識的なことばかり、なのだけれど、この手合いのコトに欧米人に比べて慣れていない日本人にはお役立ちな内容)から始まって、スウプ、前菜、メイン、デザアトまでをちゃんとカヴァアしたつくりになってます。ちなみに、「つくりかた」は文章によってのみ表記されているので、お料理初心者向きではないかと(まあひと招いてパーティしましょ、と思ってるひとが料理不得手、ってことはないだろうし、まったくの不得手ならばケイタリング業者に電話するだろう)。でも、眺めているだけでも楽しめるナイスなヴィジュアルに彩られているので、絵本というか写真集として楽しむのもアリです(料理として魅せる工夫と、写真として魅せる工夫、両方が備わっている。素晴らしい!)。

以前国籍入り乱れての potluck party (要は持ち寄りパーティ。ひとり一品何か飲食物を持って集うパーティ)に参加したことがあるのだけれど、なかなか楽しかった。キャセロオル料理が出てきて思わず「おお! いかにもで嬉しい!」と思ったアメリカかぶれの馬鹿は私だ↓ インドだアメリカだアイルランドだ中国だインドネシアだ、と多国籍もいいところでしたが、互いにカタコト英語(いや、相手が native ならそりゃふるーえんとな英語で相手されちゃいますが)で交流を図り、さまざまな料理を食べることができました。私はいきなり呼ばれて、どうしたもんかと思って考えあぐねていたら、「子供も参加するから、お菓子でもいいんじゃない?」と誘ってくれた友人に言われたので、市販のお菓子持ってっちゃったけど(ううう)。おかげである意味カブることはなかったわね…(少し…いや、かなり悔しいが)。

こういう気軽な雰囲気のパーティは、かなり自由に楽しめるのだけれど、やはりそれなりにルールというもんがあるのよね、ということは、参加してみるとよくわかる。皆で分け合える量を考えると、参加人数を予め知っておいたほうがお互いのためだし、主催者側の立場に立てばどれくらいでお暇するべきかしら、と思案するし。……そういうイロハにも触れてあるので、かねがね「ホーム・パーティをしたいと思っていたのよ!」という方(……居るんだろうか……いや、居るんだよ、ドコカに。うん)にはもってこいの実用性の高い本です。

私にはまだまだ「観賞用」の楽しい本、なのだけれど。夢というか想像が広がって楽しい本でもあります(つい、食器等はどういうアイテムにしようか、とかあれこれ考えてしまう。これが楽しい。…って実施しないのにねえ)。
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