冷めぬ熱、覚めぬ夢。

その話にはカタがついたか。

XXXHOLiC 8 (8)
CLAMP
4063721280

前巻から引き続き、四月一日(ワタヌキ)の失われた右目の話・完結編、な一冊。「右目を失う」と言えば「東バビ」こと「東京BABYLON」
東京BABYLON
山口勝平 伊藤美紀 CLAMP
B00005GAJI

のメイン・キャラクタアふたり(こちらも野郎ふたり…)であるが、余程このモティフが好きなのか、敢えてカブるようにしているのか、皆目検討もつかないが、正直「またか……」としか思えなかったのでありました。わざと、敢えてだろうとは思うんですがね。
それぞれの物語でそれぞれが取る行動とその理念(?)の違いが際立つと同時に、どういう意味を持っていたかがより解る、かもしれない(もっとも、わからずともどーということもないのだが)。

蜘蛛の恨みを買った百目鬼は右目が視えなくなる。本当なら自分がその恨みを買うべきだった筈だと四月一日は主張するも「恨みは所詮理不尽なもの」と言ってのける侑子。四月一日は対価を支払い、自分の右目を代わりに差し出すことにする。それを知って「怒る」百目鬼。

四月一日は自分を傷つけること・ナイガシロにすることに対して、かなり無頓着であるらしい。侑子はそれを気にかけている。百目鬼もまた(多分)歯痒く感じている、のだろう。
「四月一日が自分で理解らなくてはいけないこと」
とは「自分が傷つくことで傷つくダレカが居る」という事実。
早くに両親を失くし、苦労人人生を送ってきた四月一日ではあるが、人間としての成長はまだまだこれからであるらしく、この物語が彼の成長の物語でもあることが明示される(ま、前々からそういうことをひつこくひつこく匂わせてはあったけれど)。
自分が失くしてもいいと思った右目のために、自分を好いてくれている座敷童が取り返しに行ったまま戻れずにいることを知って、「彼女を」取り戻しにゆく四月一日。
右目の持ち主は言う。
「あなたが塵(ゴミ)のように扱うものを取り戻しにきたこのコは愚かモノということね」。
四月一日は自分の右目以外にも投げ出せるものならすべて投げ出してもいいとまで言うのだが、それが「間違い」であることにようやく気づくのだ。

失われた右目の顛末は、興味のある方はコミックスでどうぞ。果たして取り戻せたのか、座敷童は助けることが出来たのか。

「(一応掲載誌は青年誌なのに)だんだんホモホモしい展開になっている」などと一部では評されていたのだが、……どうだろう。少なくとも、男性作家が描く男同士の友情(?)とはナニカが違うような気がするのは確かだ。
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