拠火園雑録

緑ノ指デ、描ク庭。

君ハ剣、君ハ盾。ソシテ魂ヲ、

銀魂 第19巻 (19) (ジャンプコミックス)
空知 英秋
4088743997

1冊丸ごと「真選組動乱篇」(しかも以下続刊、で完結してない状態)。……こ、これは。燃えまくった!(萌えないの。燃えるのよ。いや、萌えてもいいんだけども)。

作者本人によると「『銀魂』はシリアスは期待されてない、ギャグまんがであってほしいと思われている」らしい、のだが。

そそそそそそそそそそうなの!? シリアス展開も大好きなんだが。人情ものでも何でもどんと来いだ。

でも、何だかんだゆーても笑いや小ネタを挟んでくる訳で、「銀魂」らしさは損なわれていることもなく。同時に見せ場もちゃんとあって、泣かせるやら何やら。

結束が固いように見える真選組に、小さな亀裂が生まれる――彼の名は伊東鴨太郎(……という訳で、誰がモデルか察してくれ)。局長である近藤と同じ立場、あるいはそれ以上にすら見える振る舞いすらしてみせる。「おひとよし」の近藤は彼を先生と呼び、信頼と尊敬を寄せているのだが、副長である土方には危機の予兆にも思える。また、伊東とは相容れぬものを感じており、それは伊東も同じ。だが、それは互いが互いを理解しているが故に相容れぬのだと伊東。
排除するべきとまではいかないにしても、近藤と肩を並べることを簡単に良しとしていいのか。
土方が疑問を呈しても近藤は取り合わない。そして、実は土方は周囲には理解され難いある問題を抱えていた。

……こうね、硬派で生真面目で、というキャラに弱い訳なんだがね。その典型みたいなのが土方。もっともキョーレツなマヨラーという設定でかなりぶっ壊した、と作者も言う程だが、それでも彼のステキさは損なわれない(……気持ち悪いな、この文章・笑)。訳あってヘタレるんだが、それでも土方は土方。十四郎、可愛いよ十四郎(重病)。ヘタレたとしても、それは根本的に、という訳ではなくて、別人格的なもんのせい、だからか。

で、別人格に乗っ取られつつある土方が、絶対にしないであろう行動を取る訳ですよ。
何と、万事屋に「オレたちの真選組護ってくれ」と頼んだのだ、あのトシが(もう読んでないひとには「どのトシだコルァァァァアアア!」だよ)。

そして、「依頼」を受けたら完遂する銀時なので、何と真選組制服まで着込んで、神楽・新八にヘタレ土方を伴って、暗殺されそうになってる近藤の元に馳せ参じちゃう訳ですよ。

あああああああ、いいわぁ。ベタな展開。でもちゃんと面白い。あああああああああ、すんげえ好きー!!

――というようなノリでもう何度も何度も読み返している始末だ。伊東の哀しい過去、地味だけどオイシイ監察の山崎、近藤のひととなりに惚れているが故に真選組に居るのであり、そのためならば仲間だった人間にも剣を抜くことを躊躇わない沖田、もう何もかもがせつない上に燃える。

土方に喝入れる銀時も無論オトコマエだ。どいつもこいつもオトコマエばっかりで困る。近藤もいいし、沖田も泣かせる。

伊東が繋がっていた高杉一派の万斉が今回の表紙。こいつもこいつでただの人斬りじゃないらしい。つかみどころがないでござる。

ああ次の巻が待ち遠しい! 次の巻が出るのが待ち遠しいまんががあるっていいなあ、やっぱり。
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