思ったよりも堅実なつくり…。
12か月のハッピーバースデーケーキ
中西 美和
4579209656

……という訳で、移動図書館から本を借りた。

何だって仕事先で、キッチン等使える設備も無いのにレシピ本。

いや、まあ、買っちゃおうかなどうしようかなな本だったのもあって、なので。

読(?)後:借りて済ませておっけーですた。

12ヶ月それぞれの月のバースデイ・ケエキのレシピ、というコンセプトということで、かなり期待していたのだけれど、私には物足りなかった。こういうコンセプトがかっちりしているレシピ本には、レシピ本として堅実であることも大切だと思う反面、ヴィジュアル要素・「読」める要素も充実した、「本として楽しめるもの」であって欲しい、と思ってしまう。

写真、キレイです。ガーリィな雰囲気たっぷり。レシピは、中級以上対象、という感じ。初心者にはある意味不親切(まあ自ら凝ったバースデイ・ケエキを焼こうというのであれば、ある程度のことは知っている・出来るものなのだろうけれど)。
その月のケエキを紹介すると同時に、ペエジの底辺に世界各国その月の誕生日の著名人の名と日付があるのは素敵な遊び心。

でも、私には何だか「額縁の無い絵」という感じ。
「はい、ここから1月のケエキですよー、こういうコンセプト故にこんなケエキですよー」という括りが無い。好きなひとはそこがいいのだと思う。私にはいきなりばん! と登場されて、材料等紹介されて、唐突な感じ。ある程度枠とか区切りが欲しかった。無いままに気づけばもう○月にチェンジしてるものだから、ちょっと戸惑ってしまう。とりとめがない、というのか。
絵画って、そのままで飾らないでしょう。額に入れたりして、縁取って見せるのが一般的では。そうあってこそ、ずらり並べられてもそれぞれの世界が際立つと思う。そういう「区切り」の無さが私には向かないらしい。

たとえば、どうして「フォレ・ノワール」は1月のケエキなんだろう?(材料故なのか、ケエキの由来故なのか、全く判らない)「バナナキャラメルの王冠」とやらは何故7月のケエキ?(日本ではバナナは一年中手に入っちゃうし……。確かにあたたかい地域の果物だけど、……)
誕生日のケエキを紹介していたかと思うと、また突然に登場するケエキに使う生地のつくり方だのがひょっこり紹介されていて、整然としたカオス。驚きよりも戸惑いが先に立つ。

写真は、綺麗です、確かに。でも、……それだけ、かなあ……。ホントに、純粋にお菓子づくりしたいひとにはわくわくものなんだと思う。美味しそうで可愛いケエキなら眺めてるだけでもおっけー、というひとにも。
でも、私にはちょっと疲れる構成だった。故に、……買って手元に置いて、何度も何度も見返したいとは思わなそう。それこそ、レシピが欲しい時にはいいのかも。

私はどうも「レシピ集」ではなく、「本としての面白さ」を期待していたのだな、と実感した。実際つくることを念頭に置いていたのではなく、「書籍として楽しめるかどうかがキモだったのだと気づいた。そうか、そうだったのか。

でも、構成が良ければ、レシピ集として堅実であっても、楽しめたりするんだけどなー。
もう少し、「お菓子の周辺」についても語って欲しかったかな。お菓子そのものについてもそれ程語られてはいなかったんだけど。何故そのケエキがその月のケエキとして登場したのか、とか、御本人なりのこだわりってもんがあっただろうし。そここそが、そのひとが出した本としてのいちばんの価値ではないかと思うのだけれど。

そんな訳で、レシピ集としては、お菓子づくりの好きな中級者以上の方向け、書籍としては……正直それ程楽しめる要素の無いもの、でした。
【2007/09/05 23:54 】 | ほん:えとせとら。 | コメント(0) | トラックバック(0)
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