拠火園雑録

緑ノ指デ、描ク庭。

イバラとツバサと。

エア・ギア 16 (16)
大暮 維人
4063637751

いやあ。いかんですなあ。燃えまくりで。冷静になれないの。「ぐっっはぁぁぁぁぁぁぁ!」みたいな訳のわからん勢いというか何というか、魂抜けそうなくらいにのめり込んで読んでやんの。作者と出版社の思う壺だよ↓ かぶりつくようにして読んだよ。ええい!

「創世神(ジェネシス)」の総長・シムカが襲撃され現段階では半身不随の状態。その事実を知ってしまったイッキが激怒。やったのは「眠りの森」だと聞かされたものの、何処かで信じられない――そのリーダーは幼い頃から一緒だった林檎だから。しかし、林檎の〈調律者〉である奏音(カノン)にわざと反目し合う……「現実」を認識し合うよう仕向けられ、真っ正面から対立することに。何を言っても聞こうとしないイッキに、林檎は「走り(ラン)」を見てもらえば伝わる筈と私情を押し殺して宣言する。
「潰し合おうよ、イッキ」。

……と、そこまでが前の巻までのあらすじ。ある程度は知っていたものの、「荊の王」林檎と、「風の王」たらんとするイッキ(もっとも、イッキ自身は王になることにコダワリがある訳でも無さそうだが)とがぶつかり合う=バトルに雪崩れ込む訳で、一体どうなる訳よ、と思っていたのだが(それこそ、「結果」は知っていたのだが、「過程」はコミックス派なので読んでないのでな)。

いちいち格好いいんだな。バトルの描写が。空を飛ぶ軽やかさ、技(トリック)の美しさ・苛酷さがもう。街並を縫うように駆け巡るふたりを見てるだけでも心臓が落ち着かない。ヒトの身体、というものをここまで美しく、躍動感たっぷりに描けるものなんだねえ。

それと、もどかしさに喘ぎながらもバトルに手を抜かず何処までも本気で対決しようとする林檎が切ない。
そうしないと、イッキには伝わらないから。
イッキもまたマジギレなので本気も本気……なのだが、「玉爾(レガリア)」の試作品を装着し、「無限の空(インフィニティ・アトモスフィア)」を繰り出した時に、それは誰の目にも判ることになる。
イッキの放つ技は、あまりに強力にして強大過ぎて、対戦相手や周囲の人間を傷つけてしまう諸刃の剣。

イッキが目指そうとしたものは、何なのか。何のために「トロパイオンの塔」を目指すのか。ひとを傷つけてまで手に入れたい「自由」が何なのか。

イッキにすら、それが判っていなかった。林檎はそれをこそ懸念していた。故にぶつかり合うしかなくなってしまう。それでも伝えなければならない。
本当は、敵対したい訳ではないから。そして、林檎が選んだ道は、今のイッキとは何処までも交じり合うことは無いから。

……まあね。最後にはちゃんと、林檎が言わんとしていたことはイッキには伝わったし、イッキなりに納得もしてる。でも、袂は分かたれてしまって、……もうそれまでのふたりには戻れない。いや、何処までも幼馴染み同士で、互いに互いを判っている、ということは変わらないのだけれど。ただ、イッキは自由を求めて、林檎は不自由を選んでしまったから。どうしても、相容れない、のだ。かといって、徹底的に林檎を否定したりはしないイッキがいい。

林檎らぶVvの私は終始林檎の気持ちが報われることばかり願いながら読んでいたのであった。すげえ入れ込みっぷりー! 
故に、〈調律者〉であり、また条件的に同一とは言えないイッキに試作品とは言え玉爾を与えた枢(くるる)のしたことも考えも間違っちゃいないんだが、……鬱陶しい!! ええい、この後から出たクセに出張るイイコちゃん女めがーっ!!(それでいて「反撃」しろ、と焚き付けるのは何なんだよくるくる)

枢も、気づいたのだけれど。イッキが(すでに自分では抑制出来ないくらいになっていたものの)その時しようとしたことが「間違っている」ということには。そういう意味では、林檎と違うベクトルで、イッキを導ける力を有しているのだとは思う。何しろ墜落するまでの3秒で、空中に居ながらにしてイッキのA・Tに核(コア)である「バグラム」を組み込んだ訳だし(どんだけ超人なんだよ、ってこのまんがの登場人物は全て人外もいいとこだが)。

双方ぼろぼろ。イッキは玉爾が大破したためにバトル継続不能。林檎は自らを傷つけて成り立つ「ラン」であり「トリック」であるが故に戦闘不能(おまけに、無関係の通行人をイッキの放った「無限の空」から守るために自らを犠牲にして完全に「守」に徹してしまった)。果たして本気で完全完調の状態のふたりがバトルをしたらどうなるのか、という興奮と期待と不安を孕みつつ「引き分け」で終了。

自分が求める「自由」が、「羽」が何なのか、どうあるものなのかを知るために、家を出ることにしたイッキ。もうあのおままごとみたいな彼等の共同生活(肉弾戦のあるままごとてのあどんなんだ)は無くなるのかー、と思ったらしんみり。
しかし。林檎がイッキにちゅーV出来たので良しとしてやる!(何その無理矢理理論)イッキの「オンナノコとの初ちゅー」は林檎のものとなっただけでも良しとしてやるうううううう(何故そこまで熱くなる?)。
触れ合うだけの、初々しくて可愛い、でもせつないちゅーなの。近年そんなせつないちゅーを少女まんがで探すことが難しくなっただけに余計せつないわ!

ただ空を飛びたい。それだけじゃ駄目なの? それが嬉しくて、楽しくて、だけど、だからこそ辛くて孤独なんじゃないの? そのためにこそ、自分の力で飛べなくちゃいけないんじゃないの?
林檎の問いに、イッキがどう答えを出せるのかも楽しみ。それから、彼女のコイゴコロが実るのかどうかもね(涙)。

読むと血が沸き立つのが困りもんです。

今回のミドコロ。
1:林檎とイッキのバトル

2:林檎とイッキのはぢめてのちゅーVv

3:すーぱーほも星人ことアイオーン、変態モオド爆裂
(いやもうマジで。イッキを眠らせて何がしたかったんだ、コイツ。しかも下半身だけマッパ、て!! おまけにはーはー言ってるし。こええええ! すんげえ笑った。あと、モザイク邪魔だよ・笑)

次の巻が出るまでがまたなげえんだよな。放置プレイは勘弁してくれ(切実)。「マガジン」ではええ、どんどん展開しまくりやがりですよ。休載もするけど。夜寝る前に読むのは御法度だ。興奮して眠れねーんでやんの。
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この記事のコメント

全巻揃えちゃったよ・・・

ここでレビュー読んでる内に読みたくなって
書店+ブック○フ巡りして既刊全部!!
最初はパラパラ立ち読みするだけでいっか、
と思ってたけど止まらなくなったのよ。

どっぷり浸ってくる〜〜!
2007-01-27 Sat 17:40 | URL | 青娃 #CJab88n.[ 内容変更] | top↑
いらっしゃ〜〜〜〜い(笑)。
折角の休みを本屋巡りとまんが読みに
費やしてしまうアナタが素敵☆
感想待ってるよー。
2007-01-27 Sat 21:00 | URL | 水玻。 #uanqG25Q[ 内容変更] | top↑
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