「ハーレクイン ヒストリカルSpecial」ときたですよ。「ヒストリカル」って原作がまずペエジ数多めだから125p×2冊分で描かれることが多い。つまり、少々の箸休め的ペエジがあるにしても、全てヒストリカル作品で、今回は3作分。(125p×2)×3、ですよ……ちょっともたれるな↓ 嫌いじゃないんだけど、現代ものと交互に、とかノってる時じゃないとちょっと辛い(じゃあ何回かに分けて読めば、という発想はナイ↓)。などと言いつつ読んだ。この命果てるまで ルース・ランガン 鈴木 たえ子 ![]() コミカライズ担当:さちみりほ(巻頭カラー/描き下ろし) 3部作、全て同じまんが家さんによるコミカライズでよかったよかった♪ それにしても、まんがでは1作目・2作目にそれぞれ登場する兄弟に更にきょうだいが居る、と言う記述や台詞があったかどうかまったく記憶になく、更には原作本をちゃんと所有してるにも関わらず未読のため「一体誰が3作目の主人公なんだ?」と思っていたら。い、妹が居たのかよ↓ ……という訳で、この妹がヒロイン。 兄ふたりのようにアイルランド独立のために闘いたい、とおぬかし遊ばされるものの立派な姫君。あまりの無鉄砲ぶりに父親に修道院に行かされる始末。3年後ようやく戻ることを許され、従者がやってくる。その帰途無頼のイギリス兵崩れに襲撃され瀕死の怪我を負い倒れている所を助けられ……。 助けてくれた男性が今作のヒーロー。……ううむ、やはり「少女まんが的には正しいけれどHQ的には如何なものか」な線の細い美丈夫なのだな(勿論、「少女まんが」として読めばお素敵です)。彼はどんなに襲撃に遭っても対抗しようとしないため領地の民からは惰弱で意気地がないと思われているのだけれど、実はそれには理由があって……とひとり苦悩を抱え続けている男性。誰にも心を開くまいとしている気配があるのだけれど、ヒロインの純粋さや素直さに惹かれてゆく、と。 ヒロインがとにかく「姫」らしくなく活発でじゃじゃ馬なんだけど、可愛くて素直なので嫌味がない(もっとも、「そんなんだといずれ足引っ張るだろ」とか「周囲のことをもっと考えんか」とツッコむひとはツッコむか)。確かにやらかすことで迷惑をかけたりもしちゃうんだけど。でもちゃんと反省するし考えもするし、個人的には好感を抱きつつ読んでいた。 この3部作はとにかくヒーローが皆誠実で紳士的なので素直に「いいねー」と読めたのが良かった。一度も腹立てずに済んだ(笑)。えろえろしさも無いし。原作はどうか知らないけれど、コミカライズ版ではどのヒーローもえろな情熱を発しないのである意味安心して楽しめた(いや、そりゃ勿論そういう情動も無い訳では無いんだけど)。 前2作よりコミカルな要素が多いのは、一重にヒロインの御転婆っぷりのせいであろう。修道院の院長には去り際にぐだぐだと愚痴り倒されるヒロインて(笑。ちゃんと愛されてもいたけどね)。 泥棒は恋の始まり アン・グレイシー 古沢 絵里 ![]() コミカライズ担当:英洋子(カラー無し/再録) 描き下ろしコミックス2冊で出されたものをそのまま再録。 故あってヒロイン、犯罪者です。盗人なの。貴族の娘なのに……すげえな、おい。 ろくでなしの父親に、死に際に押しつけられた「約束」を実行すべく、「怪盗」としてロンドンの夜を駆け抜けるヒロイン。ある屋敷から抜け出してきた中国人の少年を見かける男。その「少年」こそがヒロインなのだが彼は女性だとは気づかない。ただ、青い瞳を不審に思う。そして後日ヒロインはその男と社交界で再会する。無論相手は気づいていない。ヒロインの美しさに惹かれて近づいてくる男、それを交わすべくあれこれと手を打つヒロイン。さあ、どーなる!? ……という感じなのだが。「オヤジがロクデナシのお陰で娘が犯罪者になったのを救い出そうとするヒーローと、救われるヒロイン」のオハナシであった。 とてもとても丁寧に描かれているし、それ故に互いの心情もよくわかってよいのだけれど、不思議と冗長に感じてしまった。……ので、何度も読み返せない。大抵気に入ったシーンなんかを後になってから読み返したりするんだけど、この作品は不思議と読み返さないんだなー。 コスチュウムや風俗・背景(風景)なんかもちゃんとしていて、正統派なんですが。ヒロインのオヤジがとんでもなく身勝手でドアホウで、そのために苦悩し続けてきたことも気の毒だし、そういうことも全て含めて理解して彼女を愛するヒーローもイケてるというのに。 王家のロマンス―『消えたプリンセス』『束の間のプリンセス』 ポーラ マーシャル トレイシー シンクレア Paula Marshall ![]() ![]() コミカライズ担当:広瀬美穂子(カラー無し/再録) コミカライズされたのは「消えたプリンセス」。やはり描き下ろしコミックス2冊にて発行されたもの。何故かヒストリカルではよく見かける逃避行モノというか道中モノ。騎士乃至それに準じるような男性、あるいは謎の魅力的かつ屈強な男性に警護されつつ旅をする、というヤツ。現代モノでも勿論あるシチュエイションなのだけれど。 舞台はルネサンス期イタリア。さまざまな都市が覇権を競う中、伯父しか頼れないヒロインは結婚相手が決まったことを告げられる。見たこともない男に嫁ぐことで伯父の安泰が図れるなら、と覚悟を決めて嫁ぎ先へ出向く旅に出る。ところがその途中で不可侵条約が結ばれている筈のある都市の領主の一党に襲撃され攫われてしまう。身代金と引き換えに返してやると言われるものの、それが叶わないならば己の身体を代償とせよと言われヒロインは怯える。遂に結婚式の日が来てしまい項垂れるヒロイン。その式を襲撃し、自分を連れ出した謎の男との旅が始まる。 イタリア! 舞台がイギリスとアメリカから離れただけで、もうかなり嬉しい。中世を舞台に華やかかつ陰謀渦巻く物語、なんつーのを思い浮かべると、ヨオロッパ諸国それぞれに思いを馳せてしまうんだが、お約束のよーにイギリスと関連諸国(つまり、アイルランドとかね)、アメリカが舞台のものばかり。悪かないけど食傷気味になるではないか。ルネサンス期なのもいいねえ。舞台設定だけでかなり華やぐ。どうでもいいけどゲルマン諸国は人気ねえな↓ ドイツが舞台のはまず見ない。アメリカ人作家はあまりドイツを好まないだろうからしょうがないとしても、イギリス人作家なら女王陛下の出自から考えてもう少し好意的ちうか舞台にしてもよさそうなもんなんだが。 身分を偽り名前を変え、たったひとりの従者のみを引き連れた3人の逃避行というか珍道中がなかなか楽しい。少しずつ惹かれ合う様も初々しいやらで。危険と隣り合わせの中協力し合って難局を乗り越えてゆくけれど、ヒロインは結婚を控えている訳で、さあ、どうなる、と分かり切った結末が待っていても楽しく読めた。 ロングの時は背景がそれなりにあるんだけど、会話シーンが続くと吃驚するくらい背景真っ白なのが気になる以外は楽しく読めた(ホントに、何にも無いの。トーンで誤魔化すとか効果線で人物の心情をほのめかすとか、一切無し! 潔いちうかなんちうのか…・笑)。 ……という訳で、今回のヒストリカル特集号は巻頭巻末が楽しかった、という結果に。間もちゃんと読んだし、楽しみはしたんだけど、自分の中での盛り上がりには欠けたんだよなあ。 それにしても。松苗さんの表紙には驚いた。こういうお約束の世界はお好きではないのでは、と勝手に思っていたので(そりゃ仕事として受ける分にはそういうことは思わないのかもしれないけれど)。相変わらずの繊細なペンタッチと色遣いにうっとり。このお仕事を引き受けたからかしら?(同じ出版社なのだ) 松苗あけみぬり絵 松苗 あけみ ![]() あまり日を置かず増刊・春の号も出て、それも購入して読んだのだが、こちらの巻末にもヒストリカル作品が。ちょ、ちょっとだけおなかいっぱいだ↓(もっともその作品はとても楽しめたのだが。なかなか骨太なオハナシで)ヘタに特集組まれるよりも思いがけず読める方が互いが互いのアクセントになっていいかな、と改めて思いましたです。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
| ホーム |
|


「ハーレクイン ヒストリカルSpecial」ときたですよ。「ヒストリカル」って原作がまずペエジ数多めだから125p×2冊分で描かれることが多い。つまり、少々の箸休め的ペエジがあるにしても、全てヒストリカル作品で、今回は3作分。(125p×2)×3、ですよ……ちょっともたれるな↓ 嫌いじゃないんだけど、現代ものと交互に、とかノってる時じゃないとちょっと辛い(じゃあ何回かに分けて読めば、という発想はナイ↓)。などと言いつつ読んだ。



