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……タイトルがふだん書いてる小説に使ってそうなタイトルだ……。何という羞恥プレイ〜♪(開き直りやがった)
小説やら何やらを書いて(描いて)いる時、「あ、またこんなシーン」と自分でも頻度が高いな、と気づいた状況・光景がある。 食べ物に関するシーン、だ。食べる、あるいは飲む。あるいは調理する。そういうシーンをよく書いている(あと、どういう訳か「書物を調べる・図書館で捜し物をする」というのも多い)。 まだとある登場人物同士(男女。物語の中で一応カップルなのだが、肉体的な結びつき・状況として一緒に居ることが先で、徐々に互いを知っていくふたりだった)が精神的に親しい・近しいとは言えない時は、食事などしなかった。ようやく何話か進んでから、彼等はテエブルを共にするのだが、あまり細やかな描写は無い。せいぜい、テエブルについて、会話をする程度だった。 それが、随分と気持の面で近づいてきたな、という頃に男の側が女を自宅に招いて食事を自らつくり食べさせようとする、という話を書いた。 勿論、その食事の後がっつり女の方が野郎に美味しく頂かれるのだが。 それ以降は実に食事の光景、ものを食べるシーンというのが多く、読んでもらっていた友人に「あー、ケーキ食べたくなっちゃいましたー」(男が料理上手で、菓子なども焼いてやる、という設定だったため、ケエキやスウィーツの類の名がやたらと登場した)と言われてしまったくらいだ。 同時に、好んで書いてもいた。 その男、というのが、元々喫煙者だったのだが、ヒロインと過ごす内に吸わなくなる、という描写もある。私が書いていた小説の中で、明瞭に煙草を吸うキャラクタアというのはその男と数える程なのだが、吸うキャラはその内面が明らかなようでいて読めない所が多かった。 どうやら、そういう描写癖(?)は、少女まんがを読んできたものに受け継がれる、遺伝子のようなものであるらしい、と知った。 まんがキッチン 福田 里香 ![]() 買おう買おうとしてなかなかタイミングが合わずに買えずにいたのをようやく入手して、読んだのだが、福田里香氏に言わせると、そういうこと、らしい。 「食・フードまんが」というカテゴライズで少女まんがを読み解きつつ、その作品からインスパイヤされて生まれたスウィーツ・メインのレシピの数々が掲載されている。全体的に可愛らしい本だ。それでいて、内容はなかなかに硬派でもある。 食べ物、食べるという行為を通して、見えてくる登場人物の心理や、作者のスタンス、そういうものを鮮やかに読み解いている。自分にとって未読の作品もわんさとあるのだが、それでも何となく納得させられてしまう。 食べる、という行為は、動物的な欲求を満たす行為である以上に、関係性や心理を表すファクタアなのだ。 煙草を吸う人物はあまりその内面や心情を吐露しない。一緒に食事をする・出来るのは、相手に対するこころの有り様を物語る。食べる「相手」がもっとも重要であって、味がどうのは二の次である。誰となら何が食べられて、誰の前では何が食べられないかで、食べるという主体と同席している者との距離や関係性が見えてくる。作品内での立ち位置や、内面等が明確に描かれていないキャラクタアの、食べるシーンは描かれない。 少女まんがを愛し、読み、描いてきた人々は、無意識的に、あるいは意図してそんな状況を描き、読み、愛してきたのだった。 福田里香氏は「写真等の多い、ヴィジュアル要素の強いレシピ本は少女まんがである」説を唱えている方である。そして、彼女をよく知るひとならば、少女まんが読みとしても一級の読者であり批評家であることも知っている。 愛なくてこの本は生まれなかった。 則ち。まんがと、フード。それらを愛すればこその楽しい一冊だった。 以下は独り言なのでれびゅーには一切関係ナシ。
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ちなみに、まったくの蛇足。 小説においては、やはりかなり親しい間柄の人物同士にしか一緒に食事をさせていなかった。 それは、自分にとってもそうだから。 誰かと食べる、のであれば、その「誰か」がもっとも重要なのだ、私には。どうでもいいひと、中途半端に知っているひと、見知らぬひととは安易に「ごはんを食べたい」などと思えない。 男性が甲斐甲斐しく(笑)つくっては女性に食べさせる、のを描くのも好きだ。……実はそれは彼等の性的な関係に於いても意味を持っている。ベッドで絡ませるだけがエロティシズムではない。身体を重ねるだけがセックスではない。そう思ってるからだと思う。 同時に、「家族」という単位での食事風景は何処か雰囲気が異なる。同じ「食べる」という行為を描いても、空気が違ってくる。あれは何でなんだろう。 煙草の件といい、食事や食べ物の件といい、ミゴトなまでに当てはまっていて、「どんだけ私にも少女まんが的描写遺伝子があんだよ」と思ってしまった。むうう。 |
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