|
2008-02-16 Sat 23:19
|
|
何のために働くのか
北尾 吉孝 ![]() 一緒に働くMさんを、常々フシギに思っていた。 「私、お金の為に働いてる訳じゃないから」 「旅行大好き人間で、年に2〜3回は海外行ってたわ」 「給料、銀行で確認するとビックリしちゃうわよね。あんなに働いてるのに貰えるのって○万円でしょ。元は月収50万、副収入併せたら100万くらいは収入あったから」 生活のためだけに働く私には驚愕の発言ばかりであったが、あれこれと穿鑿するのも躊躇われ、適当に相づちを打つか、聞き流していた。 親しくなるにつれ、 1:多分、夫か実家が会社を経営しており、そこで役員職に就いていた 2:生活する分には何らの苦労がある訳でもなく、お金に困っている様子は無い 3:資産家である(お嬢さんの結婚式に「家が一軒建つくらいのお金」がかかったそうだし、招いた客に代議士やらがたくさん居てどう席順を決めたものか大変だったとこぼしたことがあった) と何となくだがアタリをつけた。要はぶるぢょわなのだ。趣味は旅行、それに加えて追っかけだという(劇団をいくつか掛け持ちで応援しているとのこと)。 「私ね、このままでいいのかな、って、思っちゃった訳よ」 彼女は言う。子供は2人、どちらも社会人となり結婚もした。仕事は現役からは退いている(模様)。でも周囲の友人たちを見れば、誰もがまだまだ働いている。このままただだらだらと何もせず好きなことにばかり生きていていいのか。いやそれじゃダメなんじゃないのか!? ……という訳で、私が働く会社が募集をかけていたために応募、採用され現在に至るのであった。 最初こそ戸惑ったりまごついたりはしていたけれど、仕事を覚え、今では多分誰より頼りにされている面がある。有閑マダムだったとは思えなんだ。 「(出来ないことをバカにされたり、意地の悪いひとに屈するのは)悔しいじゃない。負けるの嫌いなのよ!」 おースゲー。この方は職場でもっとも問題視されている使えないばーさんと共に働くことが多く、ばーさんは仕事は出来ん割にヒトをこき使ったり小馬鹿にするのはウマイので、それはそれは苦労させられているのだ(ちなみに、そのばーさんに苦労させられていないヒトは皆無と言えば皆無である。……辞めさせろ、会社よ!)。 生活のため、食い扶持稼ぐためじゃない、なんてユーガでいいよねと思い、ある種のやっかみを抱きはしたものの、仕事は真面目だし、趣味の面も(旅行はムリだとしても)充実させていて、何だか前向きだし人生謳歌しまくってるカンジでいいなあ、と思うようになった。 追っかけをしている劇団のファン歴はパねえ長さと入れ込みっぷりで(座長の息子が「おむつをつけていた頃から知っている」くらいだ)、劇団の座長たちからVIP待遇を受けているため、他のファンの嫉妬と羨望の的なのだそうである(何しろ、ホテルのリザーヴだとかまで手配してくれるらしい。あと、空港で出待ちしていると、そこから一緒のタクシィに乗っていくのだそうだ。「歩かせられたことなんて、無いもの♪」とのこと)。 今ではすっかり仲良しで、いつも一緒に食事し、愚痴をこぼし合うようになった。仕事出来るヒトだから、辞めて欲しくないんだけど、あまりの実入りの少なさに転職を考え始めているらしい。……私ひとりぴーんち!(笑)……珍しく、大抵のひとと楽しく仕事出来てる職場だから、何らかの理由で去ったとしても孤独になっちゃうわ、なんてことは無いと言えば無いんだけど。 仕事は楽しい方がいい。彼女とはとりあえず大笑いしながら仕事出来るから、これからも頑張ってくれるといいなー。 |
| 管理者だけに閲覧 | ||
|
| 拠火園雑録 |
|

