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2006-09-23 Sat 21:39
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ハーレクイン 2006年 11月号 [雑誌]
![]() 今月はある作品の作画を除けば(…)概ね満足出来るクオリティ。物語は悪くないけれど絵が…というのも結構ツライのだな、とまたしても思ってしまった。ゴージャス感や美しさを絵でも出してもらえないとツライ。のっぺり日本人ヅラで何処が「外国」なんじゃい、な絵で「このひとなんて素敵なの」みたいな台詞を添えられても「……いや、それ、その絵で言っていい台詞じゃないから」としか思えず。まあ日本人作家の描く、日本人読者(それも、おそらくその8割以上は少女まんがを読んで育ったであろうひとたち)に向けて描かれる、「原作付のオハナシ」なので、ある意味少女まんがとして正しければ成立する部分もあったりで、一概にあーだこーだ言えない所はあるけれど(たとえば、物語の中で屈強そうで筋肉質、と描写されていても、絵的に映えなかったり巧く描けない作家さん、つーのはどうしてもいて、でもって、それがうまいことハマらないと折角原作の描写通りに描いても「まんが」としてのウケを考えると微妙だったり、ということがあるので)。 ルージュの刻印 アマンダ ブラウニング Amanda Browning 中村 三千恵 ![]() コミカライズ担当:小林博美(巻頭カラー/描き下ろし) 安心して読める安定感ある出来映え。最初から最後まで「ああ、HQ作品読んだなあ」と思える。 とある秘密を抱えたヒロインと、兄の友人だったヒーローとが久々に再会する。以前から彼に想いを寄せていたものの、その秘密故に愛してはいけないと自分を戒めるヒロイン。でもヒーローの方は彼女を誘惑しようとする。ヒーローは名うてのプレイボーイ、所詮自分にも遊び相手としての関係しか求めていないのかも、いや、その逆だとしたら。それほど嬉しいことはないのに、それだけはあってはならないと自分を押し殺して耐えるしかないヒロイン。 ヒロインがヨットの製造販売に携わる会社の社長でありながら財産を食い潰す以外の能がない馬鹿兄貴のために苦労していると、そこに登場するヒーロー。現状を知られたくない一心で誤魔化しつつ、日々会うハメに。以前にも増して惹かれるけれど、彼を愛しているから避けなくてはいけないとつれない態度を取ってみたりと必死になるヒロインがけなげというか何というか……。 ヒロインの抱える秘密と、ラストを思うと、「そんな簡単に乗り越えちゃえるものなのかなー」と思わないでもないけれど(多分、その辺りは原作のままだろうから、そういうラストであっても小林さんのせいとかではないんだけどね)、概ね満足。ヒーロー、やや強引ではあるものの、終始彼女を優しく気遣う態度が好印象。傲慢だけがHQヒーローじゃないんだ、と安心する(笑)。 ハーレムの花嫁 アン ヘリス Anne Herries 沢田 純 ![]() コミカライズ担当:中村地里(カラー有/描き下ろし) 逃げ出したヒロインが落馬して怪我をしたのをいいことに(?)自分のハーレムに再度閉じ込めるヒーロー。馬鹿のひとつ覚えじゃのう。 そこに、ヒロインの弟と彼の付き添いを買って出た、ヒロインに想いを寄せる男性とが現れ、彼女の行方を捜し、ヒーローの元にもやってくる。話を聞き、すぐにヒロインのことと気づくものの、彼女を失いたくない一心で嘘を吐き追い払う。 もしや彼女には想う誰かが居るのではないか? だから自分の元を去ろうとするのではないのか。疑念にかられたヒーローは、その夜無理矢理に彼女を抱いてしまう。心は抗っても身体は受け容れてしまい、ますますヒーローとの距離を取ろうとするヒロイン。 彼女と弟たちとを隔てる大きな壁を取り壊そうと画策する、元宦官長だった男と、ヒーローを妬む従兄弟により奸計が敷かれようとする。無事逃げおおせ、弟との再会を喜びつつも、ヒーローに危険が迫っていることを伝えずにはいられないヒロインは折角逃げ出した城に自ら戻っていく。 ……その、「身体は拒絶しなかった、彼を受け容れてしまったわ〜」ってので、「レ○プ」って事実をねじ曲げる展開は苦手なんだが↓ まあそりゃあよくあるパタアンではあるけれど。でも、他の作品であれば、まあ何だかんだとヒロインを言いくるめたり御自慢のてくにっくとやらで懐柔してコトに及んだりするくらいの奸智は持ち合わせてる(←どっちにしても褒めてねえよ)。けど、この物語ではあくまで嫌がる彼女を寝所に連れていって……ってな展開なんで、……あーあ、と。「女は男に従うべきもの」という宗教上の教えっつーものがある、ちうことにはなってるんだけど、何だかモヤモヤしてしまうのはどーにもならん。最後には妻となったヒロインにメロメロ(死語)ってな感じで終わりはするけど、何ともなあ。 プリンスは独裁者? リズ フィールディング Liz Fielding 片山 真紀 ![]() コミカライズ担当:岡本慶子(カラー有/描き下ろし) ヒロインは新聞記者。特ダネ求めて奔走中。ひょんなことから突撃取材を敢行しようと目論んでいたとある公国のプリンスとお近づきになれてしまった! さあ、取材してスクープをモノにしてやる! ……と思っていたものの、人柄に触れてそんなことが出来なくなりつつある自分に気づく。さあ、どうする! 崩れきったデッサン、故に人体としてはおかしな構造・構図、妙なファッション・センス、のっぺりした顔にデカい目(少女まんが向き)なのに表情が無く虚ろな瞳、何もかもがどーにもこーにも「HQ」に向いてない……↓(イマドキの高校生同人ちゃんよりも絵のレヴェルは低いと思う、正直なトコロ。で、読み手(というか内情をやや知っているひとも絡んではいるだろうけど)の中に伝わる噂があって、それは、何でもこのHQの雑誌の発行元の編集長さんというのが元某出版社の編集長だったとかで、そのためにその元勤めていた先の作家さんの起用が多いらしい、というもの。この作家さんがドコからデビュウしたのか知った時、思わずその噂をごっくん鵜呑みにしたくらいだ。正直、コンテやネエム以外はどっから直させたらいいもんか、と担当なら悩むトコロだと思う。 物語そのものは優しさと穏やかさに満ちていて、個人的には好きな作家の原作だし、楽しめなくはなかったんだけれど、如何せんロマンティックなシーンやHOTなシーンでは興醒めになることしばし。イラスト描き慣れてきた中学生くらいのレヴェルのデッサン力でもデビュウ出来て作品がコミックスとして発行されている、というのは羨ましい限りだ(小さい頃まんが家になりたい、とか夢見ちゃったことあるひとりとしては)。 舞い降りたヴィーナス デビー マッコーマー Debbie Macomber 中村 三千恵 ![]() コミカライズ担当:アリスン(カラー有/描き下ろし) ヒロインはシングル・マザー。幼い子供ふたりを抱え、路頭に迷いそうになっていた。条件のいい求人を見つけ、面接を受けると見事採用され、図書館司書として現地に向かう。出迎えた男は不機嫌そうで、かつとても尊大に見えた。 だが、とりあえず生活は出来そうだし、思えば子供を犯罪やドラッグとは無縁の平穏な地で過ごしたいと常々考えてもいたのだ。大歓迎され驚くヒロイン。それには「裏」があった。 若い女性が少なく、そのため土地を去り余所に移る者が増えてしまった。飢えた野郎ども(笑)で満ちた町でひとつの計画が持ち上がる。このやや辺境めいた土地に、都会から若い女性を「輸入」することにしたのだ。それを知ってショックを受けるヒロイン。サビシイ子持ちの女は結婚しようと言われればあっさり承諾するとでも思っているのだろうか。そして、……あの尊大だけれど優しさも持ち合わせている男も? ……思っていたよりも楽しめた。実はデビュウは結構以前によく知られる少女まんが誌から、現在はロウ・ティーン向けのえ○まんが雑誌で主に執筆している方だと知った時は正直「別に無理して描かなくてもいいのに」としか思わなかった。 とりあえず、今回の作品そのものは面白く読めた。物語のテンポも悪くないし、男性キャラは(妙に美麗な気もするが)魅力的だし、女性キャラも可愛らしい。ただ、小柄で華奢、とか、細身の身体、というものと、子供みたいに見える幼い顔立ち・身体つき、というのは違うと思うのだが、原作ではどうヒロインは描写されていたんだろうか? あまりに幼くて、中高生くらいか? と思ってしまった。概してアチラの女性たちは年齢に比して大人びて見える(究極ロウ・ティーンでもハタチくらいに見えるなんてザラだ)ことが多いだけにかなりの違和感が……。いや、可愛いとは思うんだけど。そりゃアチラにだって童顔で華奢で小柄な方は居るんだけど。男性キャラも高校生キャラみたいに見えてしまうし↓ 悪くはなかったけど、今後ももし登場なさるなら、作品選ばないとキツいかもしれない、と思ってしまった。 それにしても。以前夏よしみさんがあるミニ・シリィズのスピン・オフをいきなりコミカライズした時も残念な気分になったけど、今回も「オーロラ伝説の町」という6部作の内の1冊をコミカライズ、というのがちょっと引っかかった。いや、別にほかの作品無くても読めるようにはなってるんだけど(原作も)。 来月は星合操さん、曜名さん(やった!)、宝生映美さん(HQ生え抜き。絵がなー。もう少しクドさが取れてもう少しあか抜けてくれればなー)、橋本多佳子さん(来たー♪)というラインナップ。個人的には曜名さんと橋本さんに期待大。楽しみVv |
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